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■ 2007/03/02 (Fri)  DIEP Flapの患者さん


これについて何度か書いたことがあったっけかな・・。
乳がんで乳房切除後の乳房再建術。自分のお腹のお肉を使って血管をつなげて自然なおっぱいを再建する方法。血管の縫合がマイクロのレベルでの術式なので、術後の管理は非常に繊細。
他の病院ならICUに行くらしいが、うちの病院ではこのWound Care Unitに送られてくる。そしてその術直後の患者さんを受け持つ際は患者対ナースの比が2対1になる。(そうしてもらわないといけないくらい忙しい)
術後1日目は1時間おきにドップラーで再建した乳房上から聞こえる動脈を確認する。たいていは大丈夫なんだけど、稀にこの動脈の確認ができなくなり、緊急再手術となることもあるので、とても繊細な観察が必要。

ま、今日はこの患者さんともう一人重症度の高い患者さんの二人を受け持った。
二人受け持ちとはいえ、やること盛りだくさんで非常に忙しい1日となった。

DIEP FLAP(Deep Inferior Epigastric Perforator)。
要は筋肉を使わずお腹の脂肪組織を血管ごと、切除した胸にもっていって縫合するっていう話。非常に高度なオペ技術が要され、術後管理も相当大変だけど、一旦回復すれば体には侵襲が少ない術式なので、普通の生活レベルにいち早く戻れるという利点があるらしい。あと乳房切除と同じ段階で再建術をすることによる患者さんの乳房喪失感がないとか、精神面への影響の面でもかなり優れている。あとお腹のお肉を使うことによってお腹が少しスリムになれるわけで、いわゆるタミータックを保険が利くもとでできちゃうおいしさもある。
アメリカ発のオペ式らしいけど、そんなアメリカでも誰彼にできる技ではないらしい。ドクター選びが一番重要なポイントなのかも・・・。

この手の乳房再建術って日本でもやってるのかな?・・・なんて書きながら今調べてみたら「深下腹壁動脈穿通枝皮弁」っていう訳にされていた。日本語でもややこしいな・・。
日本ではまだメジャーじゃないかもしれないけど、手先の器用さでは右に出るものなしの日本人が一旦やり始めるとすごい成果をあげそうだな。。いっぱいのドクターが日本から学びに来たらいいのにね。


■ 2007/03/03 (Sat)  One of the worst days...


ありえないくらい忙しかった。途中で一度キレ、その後やる気をなくし呆然とする瞬間がしばしあり、ま、最後はなんとか復活させて12時間をようやく切り抜けたが、ありえないくらい忙しかった。

昨日のDIEP Flapの患者さんのフラップチェックは1時間おきから2時間おきになったんだけど、それでも2時間おきにドップラーを使ってチェックするのと、5つあるJPチューブの排液をカウントするのと、バイタルサインのチェックをするのと、離床をすすめるのにゆっくりしか動けない患者さんのそのペースにつきあってアシストする作業と・・・で、それだけでも十分忙しい。
なのに、もう一人の重症患者さん(前に書いたFistulaをもつ患者さん)の状態が急激に悪化した。まず朝からいきなり42度もの高熱。患者はうなされているし、呼吸状態がおかしい。
まずい・・・ってなわけで朝からドクターたちへ連絡が続く。最悪なことに土曜日でいつものドクターたちがいない。プライマリーのドクターに連絡するとそのオンコールのドクターは「僕はこの患者さんのこと知らないからこの患者のことを説明してください」という。散々こっちが情報を渡したあげく「感染専門のドクターに連絡とってください」というだけで電話を切られた。で、感染ドクターに連絡するとこれもまた患者さんのことを知らない週末オンコールのドクターだった。これまた散々患者のこれまでの状況を説明させられ、あげくに「血培をとって」というオーダーをくれて終わり。
なんだい、それくらいの判断ならこっちでできるっつうの。。。それ以上の介入が必要だと思うから連絡してるのに・・・。

解熱剤を使っても一向に下がらない熱。患者は高熱で寒い寒いといって震えている。私の日本で学んだものは寒いときはあったかくして汗をかかせて熱を下げるというものだが、アメリカ方式は違うんだな・・・。熱を放散させるためにシーツとか全部はいじゃう。
少々このやり方になれたとはいえ、やっぱり私はこのやり方あんまり納得がいっていない。
私が他にも忙しかったので、周りのナースが手伝ってくれてたんだが、そのナースはこの患者さんのシーツをはいだ上にアイスパックを体のあらゆるところにあててくれていた。
私が患者だったらアイスパックは拒否するだろうな。。。

ま、熱は39度台まで下がったとはいえ、完全にSepsisをおこしている状況。
呑気な顔してドクターたちがぞろぞろとお昼前ごろからやってきた。
そして血ガスをはかって「うん、挿菅が必要かも・・」とか言い出す。え、じゃあトランスファーさせなきゃ・・・ということでICUトランスファーのオーダーが出る。ICUも忙しく空きベッドがない。あるドクターがPICC Lineを抜いてというオーダーを出していった。が、この患者さん絶食でPICC Lineからすべての栄養がいってる。それはどうするのよ・・・って話し。
ま、結局それを抜いて、外科医がきてセントラルラインをベッドサイドで入れることになった。その準備に忙しい。
そしてドクターをアシストする。なかなかうまく行かず、左胸から3回刺し、右の首から2回やるが、いずれもうまく行かずそのドクターは断念した。また別の機会にやると・・・。
そうこうしているうちに患者の酸素レベルがぐんぐん低下していき左胸痛を訴えはじめる。え、気胸???
胸のレントゲンを至急オーダーし確認する。その間呼吸療法師に来てもらい酸素濃度をあげて患者の呼吸苦に対応。
レントゲンの結果、予想通りの気胸でチェストチューブ挿入となる。これまた物品そろえるのにばたばたし、ドクターがベッドサイドでやることに・・・。

そうこうしているうちにICUのベッドに空きがでて、チェストチューブが入ったや否や患者をICUに運んだ。

この患者さんを送ったあとも、DIEP Flapの患者さんとまだあと二人今日は受け持ち患者さんがいたので、その人たちのケアにおわれた。

ともかく、私の中では過去最悪に忙しい日・・とは言わなくとも、ま、それに匹敵するほど忙しい日であったことは間違いない。



■ 2007/03/04 (Sun)  マシ


昨日はあまりの忙しさに途中話しかけてくる人たちに非常に感じの悪い態度をとっていたことを反省していた。

薬剤師さんが「この時間の薬、まだコンピューターにチャートしていないが、時間通りにあげたか?」とか質問してきた。ドクターにせかされ必要物品をかき集めていたときで、心の中で(状況を見てよ。。。こんな状況でチャートができるわけないじゃん・・・)と思っていた。ま、そんな思いから口に出たことは「忙しいから今私に話しかけないで!」だった。そしてその質問に答えず走り去ってしまった私。

おしゃべり先輩ナースに対しても悪かったな・・と思うことがあった。・・・というのも、チェストチューブの物品を集めていたときに、そのナースがチェストチューブについてのうんちくを語りだした。このナース、若干空気を読まずに四六時中おしゃべりしている感じで普段からたまに(うるさいな〜・・)と思うことはある。
昨日も(こんな状況でそんな説明いらないよ!わかってるよ!そんな話しはいいから早く私を解放して!忙しいんだから・・)とイライラしていたので、その先輩のしゃべってる途中で「Ok, Ok..THAT'S IT!」と話を切ってしまった。
周りいた複数の人が驚いているのを見て、(あれ?やばいこといったかな・・・)と一瞬思ったが昨日はそれどころではなかった。

今日は朝からそんな人たちへ謝ることに・・。
みんな状況をわかってくれていた。むしろほんと大変だったねぇ・・・という話になった。
ま、ほんとスミマセン・・・だ。
忙しさは時に人格を変えちゃいます。

で、今日も忙しかったが、昨日に比べて全然マシな1日を送ることになった。
しかし、疲労度の高い3連勤だった。



■ 2007/03/05 (Mon)  休み


今日が試験の日(3月8日)までの最後の休みの日。
今日こそ勉強しなきゃ・・・と思っていた。
ま、それなりに勉強は進んだが、このところまた面白いビデオをだんなが借りてくるもんで、それにはまってしまっている。
その名も
「働くおっさん劇場」
松本人志が怪しい素人のおっさん達をあやつる話し。

大爆笑っていうか、思い出し笑いがとまらない系の内容。
まだ見てない人は是非第一話から見てください。



■ 2007/03/06 (Tue)  睡魔


パートタイムのほうでの仕事。ま、そんなに忙しくなく、楽しく12時間が終わった。
さ、帰って勉強するぞー!と思っていたが、驚くような睡魔に襲われる。
いつもでももっと起きていられるのに、(さぁ、やろう!)と思うことがある日に限ってこうなる。
なんだか夜の9時半には撃沈していた。
自分がどうやってベッドに入ったのか、歯を磨いたんだか磨いてないんだか、だんながいつ帰宅したんだか・・・・何にも覚えていない。

勉強に対しての拒否反応??



■ 2007/03/07 (Wed)  試験前


レギュラーで働く病院。
教育係のナースが私のところへ来る。「あなたの学校からあなたの明日のテスト全部送られていて、すべて揃っているからね。」と。
そして試験に際しての注意事項のページだけを見せてくれる。
・持参できるものはペンと電卓のみ。
・トイレ休憩は適宜とってもOK
・テキスト、ノートの持ち込みは一切禁止
・最大3時間まで使ってよい
・・・・うんぬんかんぬん。。。。
そしてエデュケーターの机の上に置かれている私宛のテストの紙は非常に分厚い。
え、これがそう?と聞くと「そうよ〜」と彼女はニヤニヤしながらぱらぱらとそれをちらつかせる。
エデュケーターに「ほんとにテキストブックの持込だめなの?」と聞く私。「ダメって書いてるじゃない」と言われる。
「じゃあ、自分のまとめたノートは?」と聞く。
「ノートもダメよ。。」と。
エデュケーターが笑っているので、「え、ダメって言いながらちょっとOKだったりはしないの?」とかしつこく聞く私。
「No,No,NO...」と言われる。
ま、Yesとはいえないわなぁ・・・。

オフサイトプログラムでのプロクター制度、こんなにしっかりしたものだとは思わなかった。
どこかで、なんやかんや言ってもノートくらいの持ち込みはOKだったりするんじゃないか・・・なんて甘えた気持ちがあったので、マジでやばい・・・と焦りはじめた。

仕事はそれほど忙しくなく定時に終わることができた。
昨日、山ほど寝たのでそれがよかったのか、今日は12時間勤務の後も割りと元気だ。
とりあえず一通り見直すまでは寝ない!と決めた。
だんなにも「今日は私は一人で集中したいから好きなだけ残業してきて(つまり遅く帰ってきて)」と連絡をする。勝手な嫁だ。。。

Woundの勉強は仕事に直結してとても楽しい。
学んでることが自分の知識になるような気がしてうれしいという気持ちさえある。
勉強は自己投資だな〜・・・なんてよく思う。
が、「試験」となるとやっぱりこれは「苦痛」以外の何者でもないんだよな・・・。
久々、夜中2時ごろまで勉強してベッドに入っても寝るが寝るまでまとめたものを読みながら眠りについた。
うん、ちょっと一夜漬けの学生の頃の気持ち、思い出したわ・・・。



■ 2007/03/08 (Thu)  テスト、そしてその後


朝7時45分からテストだった。
この日のこのテストの私一人のために病院の会議室を一つ予約していた。会議室の都合と私のスケジュールとエデュケーターさんスケジュールでこの日のこの時間となったんだが、(朝、早いよな〜)とぼやきながら眠い目をこすりながら行く。

いさぎよく、ほんとにテキストもノートも持参せず、財布とペンだけ持って会議室へ向かった。

エデュケーターさんは私よりも早く来てくれていた。そして「トイレは勝手に行ってね、試験が終わった段階で私がまだ会議から戻ってきてなかったら私の机の上にテストを置いて帰ってね」と言い残して部屋を出て行った。
え、会議??
ずっとつきっきりで監視されるのかと思っていたのに、まったく「一人ぼっち」にされて驚いた。
心のどこかで(ノート持ってくればよかった・・・)と思う私。

ま、しかしすごいボリュームのテストで1−2時間でさっさと仕上げて帰ろう!と思っていたのに、結果3時間近くかかってしまった。たとえノートがあってもノートを見直している暇は実際なかっただろう。。。
100問くらいあったのかな・・。とはいえ、状況設定問題が非常に多く、読む量が半端なく多かった。
マルチプルチョイスの問題が6−7割。そして3−4割は記述。
英語力の乏しさで言いたいことが100%表現できないってところも何ヶ所かあった。が、とりあえずキーになるワードが入っていればOKだろう・・・。

ま、100%のできではないが、そんなに悪くもないかな・・という手ごたえで見直しはせず終わりにした。(見直す元気がなかった)
その後、エデュケーターさんが、学校宛にこのテストをファックスしてくれることになっている。

その段階でお昼前。
どうしてか、むしょうに「パンケーキが食べたい」という気持ちにかられる。
最初は一人でどこかのレストランに入ろうか・・とも思ったが、誰か一緒に行ってくれる人はいないか・・と家が比較的近い友達たちに電話をちょこちょこする。
うれしいことにこんな私のリクエストに答えてくれる友達がいた。

念願かなってパンケーキにありつけた。やっぱり一人で食べるより、誰かと一緒に食べるほうがおいしい。つきあってくれてありがとう!

そして夜は、タイミングよくお誘いが入っており、ウェブで知り合ったナース関係のお友達のおうちへ行くことになっていた。
そのおうちには日本式のバスタブがある。おいしいごはんと楽しい話しはともかくとして、お風呂までいただいて帰ってきた。
深い湯船につかって気持ちのいいこと・・・。日本人だな〜・・って思う。
ま、そんなこんなの1日でした。

テストのスコアが早速メールで戻ってきていた。「87%のできでエクセレント!」というメールだった。
まあ、どこかで9割目標と思っていた気持ちがあってそれには至らなかったが、まあ合格ね。
っていうか、チートせずによくここまでやった!という気持ちもある。(チートしたい気持ちはありながら、でもどこかでチートせずにやった達成感は大きいもんね。)



■ 2007/03/10 (Sat)  だらだら


働いていて昨日の夕方ごろから喉の痛みと関節の痛みを感じ始めた。仕事の終わりごろにはゾクゾクしてきた。
まずい、熱が出る前兆だ・・・と思う。
そう思いだしたら高熱でうなされる自分を想像してオーバーになる私。

仕事の帰り道だんなに弱気な声で電話する。

私が家に着く頃、だんなから「今から帰るわ」と電話がある。早く帰ってきてくれるらしい。そして「お弁当買って帰るけど何がいい?」と聞かれた。
「すぐ寝るし食欲ないからいいよ、いいよ・・」と言いながら「コロッケを一つ」とかリクエストしてる私。
(コロッケ頼んでる段階でかなり元気じゃん・・・)

家に着いた時、ブルブルと震える寒気はあったが熱はなかった。が、唾を飲むだけで喉が痛かった。
タイレノールを飲んだ。でだんなが帰ってくるまでの1時間ちょいの間布団にくるまって寝ていた。タイレノールが効いたのか、だんなが帰ってくる頃にはちょっとのどの痛みが和らいでいた。

ま、だんなはそんな私の仮病(?)にだまされて本当にコロッケと助六セットみたいなものを買って帰ってきてくれた。

そしてコロッケを食べ、早々にベッドに入り寝ることにした。

今日の朝もゆっくりおきた。背中が痛いくらい寝ているな。。。

よく寝たせいか、のどの痛みはかなり楽。でも体がだる〜〜〜い感じはとれない。しゃっきりしない。・・かといって寝ててもしんどいので、こうしてインターネットで遊んでいる。
・・というわけでここ1週間くらいの日記を一気にウェブにアップしているところです。

きっとここのところ試験勉強の疲れとか仕事の疲れとか重なってたんだと思う。休めという指令なんだわ・・と解釈。
そしてだらだら過ごすことに決定。
今日はだらだらDayだ。



■ 2007/03/18 (Sun)  ご報告


もしかして(どうなってるのかなぁ〜・・・)(聞くに聞けないしな〜・・)と思ってくれてる方もいるかと・・・。

唐突ですが、2月に行った初めての人工授精で「妊娠」しております。

7週目に入ったところです。
とりあえず隠す必要もないながら、一応エコーで胎児ならぬ胎芽が確認できるまでは・・・とウェブ上ではここまで書かぬままきていました。

元気にやっています。
・・・といいたいところ、妊娠のため風邪の初期に薬を飲まずちょっと仕事を無理してやったところ長引いてしまい、気管支炎まで起こし、結局先週は1回働いただけで3度もコールインして休んでしまい。。。
もう先週の1週間は私にとってなんだったの??っていうようなグダグダした1週間になってしまいました。
ま、この週末でかなり回復した・・・といいたいところ・・・。
まったくタイボーをガンガンやってきた異常に元気な自分の姿などどこにも見えず・・・。
ひゅ〜・・・と小さくなっております。

これまた風邪のみならず先週からツワリというものがとまらない咳と痰との苦しみに重なりあってやってきたもので、本当に苦しい1週間でした。

ツワリでゲーゲーしたかと思いきや、その直後になんだか脂っこいものが食べたくなったり、まるでこれまでの自分の体とは違う、自分で自分のシステムがよくわからない状況が起きています。

さ〜妊婦ライフを楽しむぞ〜!なんて頭では思えど、苦しいものは苦しい、気持ち悪いものは気持ち悪い。いや〜、大変なもんですね。

とりあえずウェブに向き合えるくらいの力は戻ってきたので、こうして報告させてもらいました。

PS あ、6つ子じゃなかったですよ。。(笑)1人でした。



■ 2007/03/21 (Wed)  臭いに敏感


もともとけっこう臭いに敏感な私。
が、今はもっと臭いに繊細になっている。
オーデコロンとかつけたおっちゃんが乗っていたであろうあとのエレベーターとかでうぐっ・・となったり。。。(残り香がするほどそういうものをつけてくれるな・・といいたい)

そしてWoundの患者さんなんて臭いの宝庫。
月曜日、FistulaがOpen Woundにあって、それにコロストミーのようなパウチをし、そこにかぶせるようにWound VACを施す・・というアドバンスのテクニックを使ったドレッシングチェンジがあった。
最近うちの病院にhireされた新しいWOCナースさんとWound VACの会社KCI専属のナースさんが来て、それの技を見せてくれることになっていた。
言葉でこうやってこうやる・・といわれても、やったことないし、なにせとっても複雑な技術なので言葉だけでは理解が困難だった。

私は作業の一こま一こまを写真におさめ、あとで解説をつける役割になったんだが、トータル作業に1時間かかり、便汁がでてくるFistulaと向きあってのこの1時間は本当にきつかった。
言えば途中退室もOKだったんだろうけど、何せ自分が絶対にこれは見ておきたい!!って思うもので、気合いでぎりぎり乗り切れた。
事前に、私のこと心配してくれる先輩ナースが「口呼吸よ、口呼吸」と言ってくれていたので、あえて口呼吸をするようにした。しかし敏感になっているせいか、舌でも臭いを感じるような気もしたが・・。

昨日も、ファンキーなおなかに大きなWoundのあるおばちゃん患者が足が痛いという。「見てみるから靴下脱いで」と言っておばちゃんが靴下を脱ぎ始めたとたん、漫画だとふわ〜んと黄色の色つきで臭いの煙があがってくるような足の臭いがあがってきて、思わず顔をそむけてしまった。
嫌がらせか??とちょっと笑えるほど臭かった。
おばちゃん、頼むよ・・・。

大のほうのオムツ交換もきっつい。

しかし12時間勤務は長いなぁ・・。もちろん波があるので、全然OKのときもあるけど、気分の悪い波のときもある。
シンクロの選手のような鼻を押さえるものがあるとマシになるんだろうか・・・。



■ 2007/03/25 (Sun)  2連勤でぐったり


週末勤務だった。忙しさはまーまー。暇すぎるわけでも仕事に追われてトイレにもいけなーい!ってほどでもなく、それなりにやることがコンスタントにあっていい感じだった。

が、妊娠とやらものにより私の体に劇的変化が起きているのを自覚する。
「タフ」だと思っていた自分はもはやどこにもいない。
12時間勤務の2連勤は普通。3連勤も別にまぁ大丈夫。ましてやタイボー始めてからは2連勤であろうが3連勤であろうが12時間働いた後、慌ててスタジオに向かっていたかつての私。そんな自分自身の姿が今は思い出せない。あれは別の人の話だ・・・・とさえ思う。

風邪はもうすっきり治ったが、ナニゴト?と思うほど体力がない今日この頃。
とにかく疲れやすい。疲労度が半端じゃない。眠気が押し寄せる。これデスクワークだったら絶対うたた寝しちゃうだろうな・・・。動く仕事だからあえて寝ることはないけど、まあ、ふわ〜ぁ〜・・と頭がするときがある。

そして押し寄せては去り、去ってはまた押し寄せる吐き気の波。
気持ち悪くなったら「Saltine cracker」と口をそろえてこっちの人はいう。たしかにこのクラッカーの乾燥具合と塩気が胃液を吸収してくれそうだ。
が、そのタイミングを失い、もはや喉のあたりのムカムカとの戦いに入った際は何をも口に入れる気力を失う。
もうその際は潔くトイレに向かうのみ。

空嘔吐の際、胃がひっくり返ってでてくるのではと思うことがある。すっきりしたフリしてトイレから出てきても経験者であり医療者である同僚の目は鋭くそんな私を察知する。(っていうか目は充血して鼻をかむことによって鼻の周りが真っ赤になってるから誰でもわかるか・・・)

でもありがたいことに一緒に働く仲間達はとってもサポーティブ。いつもイラつくくらいレイジーな看護助手のおばちゃんも「こういうこと私は妊婦にさせたくないの・・」と気持ちよく仕事をやってくれたりする。
疲労困憊の私の顔みて「こんなあなた見たことないわ〜。でもこれが妊娠よ。赤ちゃんが育ってる証拠。」とニコニコ顔でみんな言ってくれる。
休憩室でグダグダしてる自分を見つけて(あ〜完全に今の私はこの小さな豆粒っ子に支配されている・・・)と思う。
私の体すべてはこの豆粒っ子のために変化をしているんだと思う。

まってた妊娠じゃないかー。
喜ばしいことじゃないかー。

・・・と乗り切るため頭で思おうとするが、(いや〜、やっぱり辛いわ・・・。なんで人はこんなん経験して二人目、三人目と挑戦するんだろう。。全然わかんない・・・)って思うのが今の本音。

12時間勤務後はぐったり。
2日目の10時間を越え、あと1-2時間で2連勤が終わるという頃はすでに気力のみ。惰性で乗り切る感じだった。
なんてこった・・・。

しかしこれくらい疲労度を強くしないと元気に無理して動きすぎるんじゃないの?ゆっくりしなさいってことだよ。だからきっと神様がそういう風にコントロールしてるんだよ・・・とある友達が言った。

なるほど・・・と思う。
しんどいフリはいけないがしんどいときはしんどいように過ごすしかないのかもね・・。

あ〜、でもこれは私じゃないいい!!



■ 2007/03/30 (Fri)  ぼろぼろの腕


患者さんの話。
交通事故で左腕が車の下敷きになり左腕重度損傷の患者さんが今うちのフロアにいる。
その患者さん、普段から運転すると人間が変わるタイプの人でいつか大事故を起こすんじゃないか・・とずっと心配していたの・・と奥さんが話していた。とにかく抜かされたら抜き返す。もしくは詰め寄る気の短いタイプのドライバーだそうな・・。
患者さんのキャラはちょっとオトボケな感じ。ほんと運転するとキャラ変わるって人はいるもんねぇ。。。

しかし腕の損傷のレベルはかなりのもの。
なんとか腕を切り落とさずにはすんでるというレベル。こういうレベルがこういうシチュエーションで起きた例を見るのはここでこれが3例目。
1例目は酔っ払い運転の助手席に座って事故に巻き込まれた若い男の子。温存を試みたが結局肘の上から切断することになった。義手をつけて生活してるんだろうか・・今頃・・。
2例目は交通事故に巻き込まれたおじさん。このおじさんも肘のあたりの損傷が大きかった。がとりあえず切断はまぬがれたケース。たま〜に今も病棟を訪ねてくれる。肘のあたりで神経が断裂したせいで、手や指が思うように動かせないでいる。あと肘の関節も屈曲したままで、自分の腕でありながら義手っぽい感じ。リハビリがんばってるんだ・・って最後にあったとき笑って言ってたな・・。最近はどうしてるかな・・。

そして今回のケースが3例目。
最初の数日はHand SurgにTrauma SurgにPlastic Surgのドクターがそれぞれ来てはドレッシングチェンジが行われていた。肘のあたりの皮膚の裂傷がすごいが、今はそこをWound VACでカバーしている。
手のあたりがひどい。親指がまずもうどうにもSaveできない状態で初日に余儀なく切断。そして人差し指が微妙な感じだが血管が親指の根元のほうがまだマシじゃなかろうか・・とのことで人差し指であった指を親指の位置に移し変える作業。(もちろんこれはオペ室でのマイクロレベルの作業)そして向きがうまくいったのでまるで親指のようになった。つまり見た目、人差し指が欠損した状態。
そして数日。せっかくうまくつきかけてた親指から徐々にピンク色の色が奪われていく。そして今日の状態では完全にグレー。黒くなるのも時間の問題かな・・・。
ドクターたちが必死でドップラーで血管をさぐるが見つからず。もう血液循環は滞ってい虚血状態。Hyperbaric Oxygenといって高圧酸素療法も1日2回行っているが、たぶんこの親指をsaveするのは難しそうね・・。

ドレッシングチェンジは昨日からドクターでなくナースが行っている。チャートにドクターが細かいインストラクションを指示してくれている。
しかしこういうcomplicateなケースは他のフロアからフロートしてきたナースやレジストリーやトラベラーズの人たちが受け持てない。Wound care unit nurse ONLYが受け持つこととなる。
こんな傷、見たくてしょうがないから全然スタッフのナースが受け持つことは光栄なんだが、レギュラーじゃないナースたちと働くとスタッフナースのアサインメントがおのずとヘビーになるのがしんどいところ・・・。

今日は午前中ツワリで死んでた私。普通の人でもあんな傷みたら吐き気する・・って感じなのに、やばいなぁ〜・・と思っていた。
ま、覚悟を決めた。突然吐き気がきたら患者の部屋のトイレを使わせてもらおう・・と。
ま、とりあえず吐くことなくこの長時間を要するドレッシングチェンジを終えることができたので一安心。

仕事していてもツワリがあるときはあるし、しんどいときはしんどいがどうも家に帰るとその緊張感が解けてか、もっと気持ち悪くなる傾向にある最近の私・・・。
早くこの時期が過ぎて欲しいなぁ・・・。



■ 2007/03/31 (Sat)  食の好み


このツワリというやらものでここのところの私の食べ物の好みが非常に激しい。

あ〜、あれが食べたい・・・と思い始めるといてもたってもいられなくなる感じ。
最初の頃はコロッケだった。
その次にきた波はピザ。そしてどのピザでもいいかというと、「あのピザ」と頭の中で思うものがある。こないだ突然思い立ったように一人でCOSTCOに用事がないのにCOSTCOへ行き、外のスナックコーナーに売ってるピザをその場で食べてご満悦となった。COSTCOに買い物の用がなくて行くのはこれが始めて。しかも一人でこんなのここで食べたことも過去ない。つまり普段の自分の行動ではないことをしている。
ははぁん・・・お腹のお豆が私を操縦しているわけだ。

カレーが無性に食べたくなり突然作り始めた夜があったり、フィリピーナから教わったフィリピン風のおかゆ(チキンライススープ)がムショウに食べたくなって急に作り始めたりする私。
そしてそれらを欲する気分が続くかというと、翌日には飽きたりする。

日系スーパーに売ってるFUJIのりんごがおいしい。おいしいおいしいと言って食べる日があったので、その日からだんながどんどん買ってきてくれる。実は欲しい波は去ったんだな〜・・ってこと、まだ言えてない。

妊娠するとさっぱりしたもの、酸っぱいものが欲しくなる・・というが、ここまでのところの私はあんまりそうでもない。唾液や胃酸ですでに口の中が酸っぱい感じなので、どちらかっていうとそれを打ち消すような脂っこいものが欲しくなったりすることのほうが多い。

昨日の仕事中もヨーグルトやおかゆではさっぱりツワリが消えなかったのが、カフェテリアにあるどっちかっていうと普段「まずい」と思っているタイプのハンバーガーが超おいしかった。その後けっこう元気になった。

今日は今日で朝からチャウメンといって中華のファストフードによくあるヤキソバが食べたくって仕方なくなった。ずっとチャウメン・チャウメン・・・と繰り返していたがだんなは仕事で忙しいらしく出かけてしまった。
吐き気が朝からする。気分もすぐれずゴロゴロしている。そして空嘔吐し、何か食べなきゃ・・と思うが、もうチャウメン以外考えられない状態となる。
病的にチャウメンを欲する。
だんなから心配の電話が入ったときは泣いて「チャウメン〜!!」と言っていた私。正常ではない自分に気づいてはいるんだけど、かなりマジ。
隣のモールにそういえば中華のto goできる店があったぞ・・と思い出す。そう思えば先に光が見えたような気がしてほとんど寝ていたままの格好で隣のモールに向かうことにした。そのとき友達から電話がかかってきて何か友達が話しはじめたが「ごめん、今からチャウメン買いに行くからあとでかけなおす・・」と言って電話を切った私。友達の笑い声が聞こえたが、そのときは(笑い事じゃない・・)と思っていた。それくらいマジだった。

まずこの店に来たのは数回しかないし、ましてや自分ひとりのためにto goするなんてこともしたことない。かつてとったことない行動を取っている私。

家に帰ってチャウメンを食す。
あ〜・・・・幸せ・・・・。
ここまでの吐き気がすべて飛んでいった感じですっきりする。

だんなが心配してか戻ってきてくれた。しかも片手にチャウメン持って・・・。

今、まだ食べきれないままの大量のチャウメンがテーブルにある。

なんだかほんとに食べ物に対してピッキーな私。
どうしたもんかなぁ・・・。
すべてはお豆の仕業だ・・・。





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